『あー、2年生になりたくないなぁ』最近の長女の口癖です。
 
 
先日、初めて長女の授業参観に参加しました、
今って面白いのが『参観日』ではなく、『授業公開日』なんです、いわゆるラジオとかの公開収録みたいなもので、授業してるから見たいなら見にきていいよー!みたいな感じです。昔みたいに教室の後ろにずらっと親が並んで、『みんな緊張しないでいつも通りでいいよーなんて言ってる先生が1番よそ行きの服着てきてるやん!!』って感じではなく、1時間目は3人の親、2時間目は2人とか来たい人だけ来たい時にくるって感じです。だからなのか、みんないつも通り、なんならリラックスしすぎてはしゃぎ回ってる・・・1年生ってこんなもんなのか?自分の時の事なんてあまりにも遠い記憶すぎて何も思い出せない・・・
 
 
 
間違いなく違う所は、授業で常にiPadが使われていること。
黒板に書くのではなく、大きなモニターに虫食い問題が提示されていました。でもモニターの後ろには黒板が・・・子供達は配られたプリントの虫食い問題を解いたらそのプリントを写メしてクラウド上の先生のフォルダに提出。なんとも斬新なスタイル。さすがデジタルネイティブな世代の子供達、フリック入力も慣れているもんです。連絡帳ももちろん画像で共有です。
そんなほとんどがデジタル化している中、長女の担任の先生は手作りの学級新聞を発行してくれるんです。しかも週1、2のペースで。内容はその日授業であったこと、クラスの揉め事、良かったことなどクラスで起こったあれやこれやつづった文章が写真付きで印刷されて配られます。確かに画像で共有する事は誰しもが見やすかったり、場所を取らなかったり、手間じゃなかったりメリットもあるのですが、やっぱり手作りの印刷物は先生の思いが込められてて、生徒を大事に、教育を大事にされている方なんだなぁと伝わります、娘が2年生になりたくない理由が先生とお別れするのが嫌だからって言う事にも納得がいきました。自分たちはまだまだやっぱりアナログ人間です。
 
 
 
 
最近調べものをしていたら、美容師という職業は今後『A I』に影響を受けるリスクがとても少ない、というデータを見つけました、どこかの偉い方が書いた論文でした。
最近よく美容師のやりがい的な話でサービス業の括りに入れられるのですが、私たちはその手前のヘアをデザインすることの楽しさや髪を素材としたものづくりとしての楽しさ、いわゆる手作りの創作に美容師としてのやりがいを感じています。確かに3Dプリンターなど技術の開発は目まぐるしく次々とできなかった事が出来るようになったりしています。もしかしたら真っ直ぐ切るとか3センチ切るとかならAIの方がうまいかもですが、私たちの仕事はきれいに真っ直ぐな線を描くことより、可愛い線を描くことなんです、その人に似合った可愛い線を。そこには拘りと技術と経験と想いが詰まっています。その思いやりの向こうに新しい価値が生まれると思っています。その価値はAIには作ることができないし、到底追いつくこともないです。
システマチックになっていく部分と、より良くを求めて泥臭くこだわり続ける部分、このバランスが美容師にはとっても重要で、その先には必ずお客様がいてる事が一番大事。「ものづくりってやっぱり心がこもってないとな」といつも思い続けています。
 
 
 
 
1年生になりたての時は、不安だからと毎日一緒に登校し、バイバイするときに大泣きしていた長女、それが今2年生になりたくないなんて、素敵な先生に出会えた事に感謝。
やっぱり思いのこもった手作りって、人の心を動かす事のできる素敵なツール、
私達ももっともっとものづくりにこだわっていきたいと思いました。